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転職先の決め手は「上司の人柄」「求められる役割の明確さ」 キャリアアップへチャレンジできる職場へ
PROFILE
Kさん 40代 臨床経験25年
転職を考えはじめたきっかけ
新しい世界に飛び出してもっと知識を身に着けたい
内視鏡室主任で、教育や機能評価の事務局をはじめ、特別外来の立ち上げなど、新規立ち上げ案件の際には必ずそのメンバーになるほどのKさん。
勤務25年にして初の転職を決意します。
「勤めていた病院では、十分なキャリアがあり、主任としては過分なほどの仕事を任せてもらっていました。
ただ、同じ職場でずっと働いてきたので、自分がしている日々の看護は変化がなく、今の世の中の看護技術に追いつけているのか?このままで良いのか?と不安に思うようになっていました」
家庭環境が変わったタイミングで、長年考えていた次のステップについて、アクションをしようと思ったそうです。
「職場で自分のチームを持つ主任の立場になり、知識不足を感じることも。もっとこうしたいという気持ちが大きくなりました。
これは外に飛び出す時期だなと…」
具体的な転職活動は?
知人や信頼できる担当コンサルタントとの相談で、心の奥底にある自分の希望を整理できた
新しい職場探しは、大学院への進学も視野に入れて、当時の住まいからは遠く離れた関東圏をターゲットにしたKさん。
「まずは、『看護師』『転職』と入れると表示される転職サイトの2社に登録しました。
登録時期が早すぎたようで、転職時期の3か月前までは案内できないとのことでした。なのでHPで求人をチェックしていました。」
その後、知り合いの看護部長から『ナースコンシェルジュ』を紹介され登録。
「相談するならこの会社がいいよ。信頼できるからとの話でした。
登録した時、8カ月後の転職なのに大丈夫ですか?と担当の方に聞いたら、準備もあるのでもう検討をはじめたいんですよね?もちろん案内できますよ、と言われてびっくりしました」
さらに驚いたのは「大事な転職ですから、Kさんのことを十分理解した上で、よりKさんに合った転職先を見つけていきましょう」という言葉。
「今のキャリアを棒に振るのはもったいないし、そんなにやりがいのある職場は多くない。考え直したほうがいいともアドバイスされました。
今のキャリアを捨ててもいいのか? 今住んでいるところから遠く離れてもいいのか? 何がやりたいか? ぜひじっくり考えましょう、と」。
その後、Kさんと担当者とは電話で度重ねて相談を進めていったそうです。
担当者自身の人柄が伝わる自己紹介をされ、Kさん自身のことも少しずつ話せるほど打ち解けました。
「この人、いい人だなと思えるようになると、少しずつ自分の大事な話もできるようになりました。話しやすかったんでしょうね」
看護師になろうと思った動機などを話すうちに、自分の心の声に向き合えたKさん。
「もしかして訪問看護をやりたいんじゃないですか?と言い当てられました。
心の奥底で、ずっとやりたいと思っていたんです。でも、不安な気持ちのほうが強くて…。病院という組織を出るのが怖かった。転職もそうなんですが。」
そんな気持ちを汲んだ担当コンサルタントは病院と訪問看護の職場を提案。
「自分としてはどっちを選んでも悔いはないスタートができると確信しました」
3か月前になると、先に登録していた2社の就職サイトからも連絡が来るようになりました。ところが、どちらも希望から大きく外れた求人ばかり。
「1社は希望に合わなくても、とりあえず面接してみましょうと言われても…。行く気もないのに面接するのは相手方にも失礼ですよね。
もう1社は、私の夜勤入り前に電話をしてきたりなど、やりとりでもストレスを感じました。担当者と相性がよくなかったんですね」。
今の職場の決め手は?
看護部長の人柄と期待される役割の明確さに惹かれた
『ナースコンシェルジュ』の担当者とじっくり話すうちに、根本的にやりたいことを見つめなおすきっかけになったKさん。提案された訪問看護も受けてみました。それによって意志が固まり、数年前にリニューアルした総合病院への転職を決めました。
「一番の決め手は、看護部長でした。人としての温かさもあり、力強さもある。
私が、こういうことをしたいと伝えた時のレスポンスの速さと、洞察力の鋭さがすばらしかった。この人の下で働きたいと思えました。
担当業務の希望も叶うことになりました。逆に部長からは組織の中で一定の役割を担ってほしいとの要望も。期待されて就職するのは幸せですよね。短期間で昇進してほしいと、と嬉しい言葉をいただきました」
その後、病院内を見学して会った現場の師長さんもいい人で。ウェルカム感が強いというか…。遠くからよくきてくれたねっと言ってくれたことに、温かいものを感じました」
現在の職場と仕事は?
希望どおりの職場で管理職を目指して勉強中
内視鏡技師の資格をもった看護師を必要とした病院へと、希望どおりの職場への就職が決まったKさん。メインは内視鏡を扱う仕事で、夜勤やER、心カテの担当もあるそうです。そこでの管理職候補。
「以前の職場では師長にならないかと打診がありましたが躊躇していました。今、思えば管理職から逃げていたんだと思います。それで別の専門を勉強しようと考えていたのかもしれません。
でも、今回の転職活動を通じ、自分のやりたいことがはっきりしました。今後は、管理面の勉強をもっとしたいと思っています。
内定後の検診では、面接の時よりももっと歓迎されて嬉しかったです。
これとこれと、これやってほしいって。あれ?ひとつやることが当初より増えてる!と思いましたが、できることならなんでもやろうって、自然に思えました(笑。
「『ナースコンシェルジュ』の担当の方にはプライべートは大事にしたいけれど、暇なところは嫌だと伝えていました。
ちょっと忙しいぐらいがちょうどいい。私生活がなくなるほど忙しいってわかっていたら困るけど、ちょっと圧迫するぐらいはいいです。やりがいになります。
自分が入ることで、みんなの苦労が減るなら最高です!」
これから転職を検討する方へのアドバイス
転職サイト選びは、担当者がちゃんと話を聞き自分を理解してくれるところを選んで
「職場や同僚が嫌で辞めるのではなく、前向きな理由での転職が理想ですよね。
でも、人の問題で看護師を続けることが苦しいほど思いつめるなら、転職は逃げではないです。
ただ次に同じことにならないように、苦手だと感じる人のいいところや、自分にとってプラスになる発言をしてくれたことを思い起こしてみてください。
そうすると、嫌なことがあっても、それを思い出すだけで頑張れる。ストレス耐性が高くなります。
また、苦手な場面が何かを整理しておくと、ひとりで抱え込まずに周囲にも相談しやすいですしね。嫌なことが減る代わりに楽しみが生まれます。
あと、新しい職場ではかっこつけないこと。
私の経験ですが、前の職場で異動した時のこと。仕事ができる人という触れ込みがあったようですが、同じ仕事でもやり方が違ったりします。できると思っても身体がうまく動きませんでした。その時、ベテランだからってかっこつけずに、わからないから聞くよ!って周囲に助けを求めたら、楽になりました」
転職サイトは、担当者が話をちゃんと聞いてくれるところを選んだほうがいいです。
否定したり、決めつけたりしないで、うまく伝えられないことを引き出し、整理してくれる。
自分の考えを映し出してくれる鏡のような人っていうか…
私自身は歳をとってからの転職だったので、自分で判断できる部分が多かったですが、
若いと経験も少ないから判断に迷うことも多いでしょう。そんな時に自分の考えを映し出してくれるような相談者がいると心強いです。」
Kさんのように、今までのキャリアや置かれた環境をうかがった上で、転職を考えなおすことをご提案することもあります。それによって、ご自身のやりたいことや将来の夢、さらには転職の是非を冷静に考え、意志が明確になるからです。また私たちコンサルタントは、じっくりお話をうかがいながら、希望の整理をお手伝いすることもできるので、迷ったらまずは、話してみてください。