#18
保育園のお迎え時間もクリア。子育てと仕事の両立を最優先する働き方を実現
PROFILE
Yさん 30代 臨床経験8年
転職を考えたきっかけは?
時短勤務が終了間近。休日とお迎え時間は死守したい
新卒で総合病院の混合病棟に勤務していたYさん。およそ3年勤務した後、結婚を機に最初の転職を経験しました。
「理由は、新居から勤務先が遠くなったからです。片道1時間半ほどかかり、とても通えないな、と思ったので。」
友人の紹介で転職したYさんの新しい職場は総合病院のHCUです。
「急性期を経験してみたかったのでHCUを希望しました。前に働いていたところも急性期病棟ではあったのですが、どちらかといえば慢性期よりの病棟でした。」
希望通りの職場でしたが、戸惑うことも多かったと言います。
「思った以上に忙しく、疾患も機械の扱いもわからないことばかりでした。けれど、親切な先輩が多くて助かりました。
勉強会は頻繁にありましたし、処置や疾患についての宿題を出してくれたり。大変でしたが、当時は自由になる時間があったので家でも勉強していました。」
充実した毎日を送っていたYさんですが、妊娠を機に産休、育休を取得することになりました。そして約2年後、復帰を果たします。職場は以前と同じHCUでした。
「出産した後は復帰しようと決めていました。とはいえ以前と同じフルタイムは難しいので時短での勤務です。
保育園のお迎えに間に合うよう、退勤時間は16:30で、土日祝日はお休みをいただけました。恵まれていたと思います。
でも、時短勤務ができるのは子供が3歳になるまでと決まっています。それ以降は夜勤もある通常勤務の体制に戻らなくてはなりません。
その時期に二人目を妊娠して産休・育休に入る方もいるのですが、そう上手くタイミングが合うものでもないので。
育児を最優先にした勤務条件で他へ移ろうと考えました。」
転職活動はどのように進めましたか?
希望条件に優先順位を付けながら、選択肢を広げていく
育児を最優先に働ける職場を探そうと決めたYさんに心強い助っ人が現れます。
「『親身になってくれて優しいから相談してみたら?』と看護師の友人が、彼女も転職した時にお世話になったというコンサルタントさんを紹介してくれたんです。
それがナースコンシェルジュのコンサルタントの方でした。
よく、サイトに登録すると、考える間もなく面接を急がせると聞いたことがありますが、ナースコンシェルジュは違います。私個人を見てくれて、子育て中の状況もしっかり理解してくれました。」
Yさんは早速、コンサルタントに転職先の希望条件を伝えます。
「日勤の常勤で、勤務時間は保育園のお迎えに間に合う時間まで、土日祝日は休みが希望です。難しいかもしれないけれど、育児と仕事を両立する上では必要な条件でした。
コンサルタントの方からのアドバイスは、全ての条件をクリアできる勤務先は難しいかもしれないけれど、どれか一つの条件をゆるめてみるとずっと探しやすくなるということ。
そこで土日祝日の休みを諦め、シフト制の勤務で探してみようと方向転換。土曜日は保育園に預けられますし、日曜日と祝日は夫と休みを相談すればなんとかやっていけると思いました。
そうやって視野を広げてみると、いくつかの候補が見つかったんです。」
候補となったのは老人保健施設でした。ずっと病院勤務をしてきたYさんには縁のなかった分野です。
「面接に臨む前にコンサルタントの方からアドバイスされたことが印象的でしたね。
病院は治療の場だけれど、施設は生活の場。看護師の仕事も、病院とは違って日常生活の援助や見守りなどが中心になってくるということでした。
このアドバイスをいただいたおかげで戸惑いなく面接に臨めたと思います。また、全ての面接でコンサルタントの方が同席をしてくれて、頼りになりました。」
転職先の決め手は何ですか?
「困ったことは何でも言ってね。」師長の一言で決断
いくつかの候補の中から、ある施設へ入職を果たしたYさん。
転職を決めた理由は何にあったのでしょうか。
「子育てに理解のある師長との出会いがあったからです。
面接の時、子供の病気の時など休まなければならないと思うけれど大丈夫ですか、と聞こうとしていたら、『子供のことで何かあったら気にしないで休みをとって。みんなで協力しますから』と私が言い出す前に言ってくれたんです。
他の施設の面接では、『急な休みを取られるのは困る』とはっきり言われたところもあった中、この言葉は本当に心強かったです。
それに同僚の看護師もほとんどがお母さん世代。子育て経験者が多く、私の今の状況や思いを理解してもらえることが大きかったですね。」
加えて、条件面でも子育て中のYさんを考慮してくれて満足できたと言います。
「18時の保育園のお迎えに間に合うよう、退勤時間は17:30です。
気がかりだった休みの件も、シフト制ではありますが日曜祝日は休んでいます。周囲の方の理解のおかげです。土曜日もたまに出勤しますが、今のところほぼ希望が通っていますね。
それに、通勤は家から自転車で20分程度と、とても便利なんです。
理想の働き方ができています。」
現在の仕事と職場
子育てに理解ある職場と同僚に恵まれ、充実した日々
育児を最優先に仕事との両立を実現したYさんに施設での勤務について伺いました。
「私が勤務するのは100床の介護老人保健施設です。勤務する日勤の看護師は4~5名で、介護士さんなどと一緒に入所者さんのケアにあたります。
車椅子の方など日常生活に支障のある入所者が多く、そのため転倒などで怪我をする方もいるので気を付けなければならないんです。入浴後に皮膚観察を行い処置することが多いですね。他には経管栄養や褥瘡の方の処置などが主な仕事になります。」
総合病院のHCUから施設へ移ったYさん。仕事にギャップを感じることはあるのでしょうか。
「施設で働くことを決めた時、正直言って、今まで習得してきた技術や知識が衰えてしまうのではないかと心配でした。
その時、コンサルタントの方は、『仕事に物足りなさを感じることもあるかもしれないけれど、子育てとの両立ができて、それを理解してくれる同僚がいる職場が今はベストな選択でしょう。』と言ってくれました。
コンサルタントの方は、今だけをみるのではなく、人生という長いスパンで仕事を考えることに気づかせてくれました。
私は看護師の仕事が好きです。ずっと続けたいと考えています。
だから10年後、20年後、また病院で働く機会があるかもしれないと思ったら、今この仕事ができてよかった、と考えています。
土日は子供と一緒に過ごせますし、毎日が充実していますよ。」
これから転職する方へアドバイス
希望条件にこだわることは大切。でも少しだけ柔軟に
「理想の働き方を実現するには、様々な希望条件を設定して仕事探しをすることが必要です。私も育児との両立を条件に転職活動を始めました。
でも、理想を全てかなえることは難しいです。
そんな時にはこだわりを少しゆるめて考えてみることも必要だと思います。
私は土日祝日休みを条件の一つにしていましたが、土曜日は出勤してもいい、と方針転換してみたら、ずっと探しやすくなりました。
希望の条件にこだわりながら、休日については柔軟に考えることができたから、現在の仕事を得ることができたのだと思います。
仕事内容についても同様です。
私は病院勤務しかしたことがありませんでしたが、病院以外にも視野を広げたところ、施設という選択肢が見えてきました。
その結果、今の職場では理想に近い働き方ができています。
一番大切なことを叶えるために、他の希望条件については柔軟に考えることも必要だと感じています。」
子育て中のYさんは「育児を最優先にした働き方をしたい」とはっきりした意志をお持ちの方でした。
希望条件に合う候補は施設でしたので、Yさんにとって病院から施設へのキャリアチェンジにあたります。
そこで、施設は入所者さんの生活の場であることや仕事の内容や役割が病院とはかなり異なることをご説明しました。
また、HCUで働いていたYさんにとって施設の仕事は物足りなさを感じるかもしれないことも合わせてお話ししました。
Yさんはずっと看護師の仕事を続けていきたいという方。次のキャリアは育児が落ち着いた段階でも考えることができます。
今は育児と仕事の両立が必要な時期です。施設の仕事は理想の働き方に近いと判断し、ご提案させていただきました。
現在、Yさんは理想条件をほぼ満たした勤務体制で育児と仕事の両立を実現されています。
女性には結婚、出産、育児など様々なライフイベントがあります。それぞれの時期にふさわしい働き方を選択することは可能です。
私たちナースコンシェルジュはお一人お一人の希望や状況をしっかり踏まえた上で、ふさわしい働き方が実現できるようお手伝いしています。