転職ってどうなんだろう?

100人のリアル

100人100様の転職ストーリーを
紹介する看護師転職レポート。

「転職ってどうなんだろう?」
「みんなどんな風に新しい職場を決めたの?」
転職に興味はあるけれど踏み出せない。
そんな方も多いハズ。
次のステップを考える際の参考にしてくださいね。

#39

結婚退職後、13年のブランクを経て復職。 理想の働き方は家庭優先から自分優先へ変化

PROFILE

Mさん 50代 臨床経験20年

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転職を考えたきっかけは?

復職後、理想の職場と出会ったけれど

忙しさを増し、転職を決意

看護学校卒業後、大学病院の手術室に勤務していたMさんは、6年後、結婚のため退職、育児に専念する生活を選びました。やがて復帰を決意されますが、一番下のお子さんはまだ幼稚園児だったといいます。

「以前から登録していたエージェントに『お仕事どうですか?』と声をかけてもらい、ダメもとで週2回、勤務時間は9時〜15時、子供の体調次第で急に休んでも大丈夫なところなら、と条件を出したところ、当てはまる勤務先が見つかったんです。いずれは復帰しようと考えていましたし、幼稚園の預かり保育が使えたこともあり、思い切って復帰を決めました」

最初の復帰先は老人保健施設でした。そこでの勤務を一年ほど続けた後、同僚の紹介で家から近い病院へ転職しました。

「転職先の病院は家から近くて通勤が楽でした。その頃、東日本大震災があり、子供も小さかったので、何かあっても歩いて帰れる距離にいてあげたいと思ったからです。医療行為に関わる機会が多かったのも魅力に感じましたね。手術室勤務を始め、手術室の備品の管理、外来や内視鏡検査室など幅広い仕事を担当しました。

転職当初、手術室の仕事は久しぶりだし大丈夫かな、と思ったこともありましたが、杞憂でした。若い頃に覚えた技術は年齢を重ねても忘れません。20代の頃、大学病院で幅広い領域の手術を介助してきました。その経験がとても役に立っていると感じました。勤務を続けるうち、パートではありましたが、責任のある仕事ができるようになり、やりがいを感じながら働いていましたが、年々忙しくなり、転職を考えるようになりました」

Mさんは、仕事は続けるものの、子供が小さいうちは家庭を最優先して働くことを決めていました。そこで、エージェントの紹介で再び転職します。しかし、転職先では勤務条件が守られなかったといいます。

「欲を出し、常勤で勤め始めました。ところが程なく、約束がなし崩しになり、夜8時頃まで働くことも珍しくない状態でした。また、その病院では、患者さんの管理体制に疑問を感じたことがしばしばありました。そして、もうここで仕事はできないと思うようになりました」

転職活動と転職先について

訪問看護ステーションに転職後、10年勤続

50代で再転職を決意

再び転職活動を始めたMさん。ナースコンシェルジュと出会ったのはその時でした。程なく、コンサルタントと面接が決まったそうです。

「面談では、家庭のことや職歴のこと、優先したい条件などを詳細にお話ししました。家庭を優先したかったので、通勤時間や勤務時間にこだわりはありましたが、職種については強い希望はありませんでした。

コンサルタントの方は私の話をじっくり聞いてくれて、そこで提案されたのが訪問看護です。今まで全く考えたことがない分野だったので戸惑いはありましたが、時間の融通がきくことと、子供の予定を考慮して勤務シフトを組めることを考えると、家庭優先で働くには、いい提案をいただいたと思います」

そして、面接に進み、見事、内定を獲得したMさん。訪問看護ステーションでの勤務が始まります。

「利用者さんのお宅に伺って、決められた時間ケアをします。私が勤務していた事業所はがんや神経難病の方など医療依存度の高い方が多く、医療行為に関わる機会も頻繁でした。

訪問看護では、1時間しかケアできないのではなく、1時間しっかり患者さんを診て、あと23時間は完璧に大丈夫、と思えるくらいの看護をすることが重要です。これは当時のステーション管理者の先輩から教えてもらった仕事の姿勢なのですが、今でも大切にしています」

そうして8年が経過したとき、大きな変化がMさんに訪れます。

「子供たちも成長し、忙しいながらも自分のペースで楽しく働いていました。しかし、前任の管理者が退職し、私が後任になったんです。管理者の仕事はステーション全体の運営です。スタッフの管理や経営的な視点も求められ、とにかく大変でした。人手が足りない時には今まで通り訪問看護もこなします」

管理者業務に加え現場での看護業務もあり、書類の整理などで終電近くまで勤務することもありました。精神的な消耗に加えて、体力的な負担も大きかったといいます。

「業務内容やシフト決めなどのメンバーとのやりとりなどにも疲れてしまうようになり、管理職は自分に合わないと感じてストレスも大きかったですね。やがて、転職を考えましたが、50代を迎え、転職できるタイミングもこれが最後かもしれない、と思ったんです」

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転職先はこんなトコ!

  • 東京都内有料老人ホーム
  • 勤務時間 9:00〜18:00
  • 休日 月9日(シフト制)

担当コンサルタントから

ナースコンシェルジュ

ナースコンシェルジュ

コンサルタント 高瀬

Mさんのお話の中にもある通り、看護の仕事に楽な職場はほぼないと言えるでしょう。どこの職場でも苦労はあると思いますが、苦労が大きい分、学ぶこともあるのだと思います。それを乗り越えて得られる経験や成長は看護師のキャリアとして必ずご自身の力になってくれると思います。

とは言っても、あまりに理不尽な環境でご苦労されている方をよく見かけます。大変な環境の真っ只中にいると、その見極めが自分だけではできなくなってしまうこともあるかと思います。

あなたが今いらっしゃる職場は、もう少し頑張った方がいい環境なのか、それとも職場を変えるべきなのか。日々のコンサルティングでは、多くの看護師の方の転職をお手伝いしてきた立場から、実例を踏まえたアドバイスをしています。

頑張って続けるべきか、環境を変えるべきか、迷っている方は、どうぞお気軽に相談してみてください。