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人間関係に悩まされない、仕事に集中し成長できる職場へ
PROFILE
Mさん 20代 臨床経験3年
転職を考えたきっかけは?
噂や悪口、一貫しない指示。業務以外に悩まされる毎日
Mさんは介護職を経て助手として病院に勤務、看護を一生の仕事にしようと決意し、看護学校へ入学。看護師資格を取得されました。
「卒業後、勤務したのは地域に根差した総合病院の混合病棟。循環器科と眼科が主科ですが、外科や内科、整形、呼吸器、脳外科など幅広い疾患を受け入れます。毎日とても慌ただしかったですね。」
そんな忙しい中でも患者さんと寄り添うことができたというMさん。
「一人ひとりの患者さんに時間をかけるよう心がけていました。
ある時、心不全で入院された患者さんから、『あなたに担当してもらえてよかった』と言っていただけました。嬉しかったですね。
家族の方からも『あなたでよかった』と同じ言葉をいただきました。看護師としてのやりがいを感じた経験でした。」
仕事には手応えを感じていたMさんですが、人間関係には悩みが多かったといいます。
「中途採用が多く40代の方が中心でした。プリセプターも40代のベテランの大先輩。仕事も速く人柄も良くて、頼り甲斐はあるのですがあまりに完璧でした。年齢も離れているし、ちょっとした相談事ができる雰囲気ではなかったです。
それ以上に悩まされたのは職場のムード。仕事上のミスや振る舞いなどの噂話が瞬く間に広がってしまうんです。その場に居ない人を話題に噂をすることが普通になっていて、私も何を言われているのかと怖くなりました。
そのうえ、教育体制も未整備で、指示が人によって、また聞くタイミングによって違っていて、一貫しないことが多かったです。ですから注意されても、何が間違っているのか、何が正しいのか分からず、戸惑いました。」
そうするうちに気持ちが塞いできて、休みがちになってしまいました。師長さんは休んでいいから戻ってきて。と言ってくれたのですが、部長の理解は得られず、結局退職を決意しました。」
転職活動はどのように進めましたか?
コンサルタントの提案で看護師の基礎固めができる病院へ
退職を決意したMさんは看護師の友人に今後のことを相談しました。彼女からとても親身になってくれるから、と紹介されたのがナースコンシェルジュだったそうです。
「紹介されて、すぐにコンサルタントの方と面談ができたんです。
看護師になった経緯や今までの辛かったこと、私のキャラクターや考え方の傾向まで、気付いたら3時間近くお話ししていました。
他のエージェントは、登録するとすぐに連絡が来て候補がどんどん送られてきます。とはいえ、その情報は私でもネットで簡単に入手できるようなもの。
そして『まずはエントリーして、ダメなら次にいきましょう。』と言われます。
それが私の知っているエージェント。
でもナースコンシェルジュは違いました。丁寧に私の話を聞いてくれることに驚きました。
私の希望条件は急性期の循環器内科です。前職で極められなかったという思いがあるので、循環器を深めたいと思っていました。
けれど、コンサルタントの方の提案は違いました。
『循環器内科は重篤な患者さんも多く、目の前の処置に慌ただしく対応することが求められる診療科。
若手を丁寧に育てる余裕のないところが多いので、まずは他の科で看護師としての基礎固めをしっかりやりましょう。循環器内科を目指すのはその後でも遅くない』と。
確かにそうだと思いました。今の私は基礎固めの時期。納得感は強かったです。」
転職先の決め手は何ですか?
整備された教育体制と将来の目標となる科があったから
そして、Mさんに提案されたのは教育体制の整った職場。ナースコンシェルジュが以前からお付き合いしていた、信頼関係のある総合病院でした。
「面接では看護部長さんと事務長さんにお会いしました。看護部長さんがニコニコしていて柔らかい雰囲気なので安心しました。
そして、入職したら相談相手となる先輩をつけてくれると話してくれました。ゆっくり成長していって欲しいとも言ってくれたんです。ここで働けたらいいな、と思いました。」
Mさんは念願かなってこの総合病院からの内定を獲得しました。
「配属は総合内科です。
前職では主科はあったものの幅広い科の患者さんを受け入れていたので、結果として浅く広く経験を積むことになりました。
こちらは、科の区分けがはっきりしているので専門的な知識が習得できると思ったんです。
さらに、この病院には循環器内科と心臓血管外科があります。将来の目標にしたい領域なので、魅力的でした。
働き始めて、居心地の良さも実感しています。同年代の人が多く、人間関係もさっぱりしています。忙しいですが、ここには仕事に集中できる環境が揃っています。」
現在の仕事と職場
自分を客観的に観察する業務日記で感情をコントロールする
Mさんに現在のお仕事について伺いました。
「私が働く総合内科病棟は急性期の患者さんも受け入れます。新しい経験も多く、看護師としての土台を作ることができていると実感しています。
患者さんと丁寧に関わることができて、笑顔が見られること、感謝していただけることが嬉しいです。
この病院に勤務して、尊敬できる先輩との出会いもありました。仕事が早くて丁寧で、裏表がないひと。いつか彼女のような看護師になりたいと思える先輩です。」
さらにMさんに新しい習慣ができたといいます。
「転職してから、業務日記をつけています。
仕事や人間関係でうまくいかないこともあります。そうしたことについて、なぜうまくいかなかったのか、どうして嫌だと感じたのか、そして、どうすればよかったのかを書き出しています。
起こったことを客観的に考え言葉にしてみると、自分の感情がコントロールできるんです。次はうまくいくように、その対策にもなります。
これはコンサルタントの方から教えてもらったのですが、「左脳作戦」というそうです。左脳は感情でなく、分析や論理的な考えを得意とするから名付けたそうです。
毎日、一日の終わりに日記を書きます。すっかり生活の一部になりました。」
これから転職する方へアドバイス
転職は逃げじゃない。踏み出したからこそ今がある
「忙しかったり、悩んでいると、今いる場所だけが自分の居場所に思えるかもしれません。
でも、今の病院だけじゃない。外にはいろんな仕事があるから、勇気を持って一歩踏み出して!と言いたいですね。
転職は逃げではありません。
私は前職を2年足らずで退職しました。だから転職に対して後ろめたい気持ちがありました。でも思い切って転職したからこそ、今の仕事や尊敬できる人と出会うことができたんです。
ナースコンシェルジュのコンサルタントの方との出会いも大きかったです。
親身になって私の話を丁寧に聞いてくれて、次の仕事では看護師としての基礎を固めるべきだと、将来に繋がる提案をしていただきました。
転職活動中だけではありません。
今も時々、悩みを相談してアドバイスをもらっています。
本当に信頼できるコンサルタントと出会うことが、いい転職のためには大切だと思います。」
看護師の仕事を長い目で見た時、二十代から三十代にかけての時期は経験を積み、基礎を固める時期です。しっかりとしたキャリアの土台を築いていただくために、コンサルタントとして、この視点からアドバイスさせていただくことがあります。
臨床経験3年めを迎えたMさんもまさにこの年代でした。前職での循環器内科の仕事を極められなかったという思いがあり、転職先も循環器内科を希望されていました。
循環器内科の様なハードで難易度の高い科へ勤務する前に、まずは看護師としての基礎固めをしてから循環器内科へ進む選択肢もあるとアドバイスさせていただきました。
結果として、Mさんは教育体制の整った総合内科への転職を選択されました。こちらの病院には将来の目標である循環器内科と心臓血管外科があったことも決断の理由です。
転職は目標の仕事へ就くチャンスです。しかし、長い目でご自身のキャリアプランを考えた時、将来のために基礎を作ることが重要な時期もあります。
ナースコンシェルジュではお一人お一人異なる目標に合わせ、理想のキャリアが実現できるよう、将来を見通したキャリアドバイスをさせていただいています。