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応援ナースが直面する「40歳の壁」。見事に乗り越え、総合病院の常勤勤務へ転職成功!
PROFILE
Sさん40代 臨床経験20年
転職を考えたきっかけは?
プライベート充実の生活から安定した生活へシフトしたい
「プライベートを充実させたい!」
Sさんが応援ナースになったきっかけです。
「それまでは総合病院の手術室に朝から晩まで勤務していました。決してオーバーな表現ではなく、緊急オペがあれば夜中までということも。休日もオンコールで待機しなくてはなりません。
そんな生活を三年ほど続けたある時、応援ナースという働き方があると知り、思い切って生活を変えてみたんです。」
そうして応援ナースの生活が始まりました。
「応援ナースは残業もありませんし、お休みもしっかり取れます。
好きなアーティストのライブに行ったり、旅行を楽しんだり、今までとは一転してプライベートはとても充実したんです。」
応援ナースとして働きはじめ、いろんな仕事を体験してみたいと思ったというSさん。
「若いうちにいろんな経験をしてみたくて、友人の紹介でナースコンシェルジュのコンサルタントの方に相談しました。
お休みはきちんと欲しい、でもお給料は妥協したくないなどの希望をお話ししました。
面談はとても丁寧でした。
話しているうちに、私の希望やこだわりをすっかり見抜かれていて、私自身が気づかなかった自分に気づかせてもらった気がしました。
今まで依頼したコンサルタントは私を商品のように扱って、早くどこかに納めよう、という思いが透けて見えて、いい気持ちはしませんでした。
でも、ナースコンシェルジュのコンサルタントの方は、私の希望をしっかり理解した上で選んだ候補を提案してくれました。
「職場に決まったのは、整形外科病棟の夜勤専属の応援ナースです。患者さんは骨折などで1〜2週間で退院していく方がほとんどです。自分は急性期に向いているということに改めて気づきました。
勤務時間は16:30〜9:00。勤務後の時間を有効に使えるので、私に夜勤はあっていました。プライベートも充実し友人も増えましたね。
応援ナースという働き方は仕事と私生活をはっきりと分けることができます。おかげで仕事以外の広い世界を見せてもらったと思っています。」
仕事とプライベートのバランスの取れた生活に満足していたSさんですが、大きな問題が立ちはだかります。
「応援ナースや派遣ナースの間で話題になるのが『40歳の壁』です。
40歳を機に常勤へ移る人が多いんです。夜勤専従などを続けていくには体力的にもキツくなりますし、将来を考えて安定したい、という志向も強くなりますから。
その時、私は39歳でした。『次は常勤で働かなくちゃ』と転職先を探し始めました。」
転職活動はどのように進めましたか?
立ちはだかる『40歳の壁』。コンサルタントと一緒に乗り越える
『40歳の壁』を目前に、常勤を目指し、転職活動をはじめたSさん。すぐにナースコンシェルジュのコンサルタントに連絡をとりました。
「コンサルタントの方は私のことをよく理解してくれているので迷わずにお願いしました。
希望条件は急性期であることと、通勤時間が1時間以内、残業ができるだけ少ないこと。
今までの転職活動ではすぐに決まることがほとんどだったので、今回も大丈夫だと思っていたんです。
ところが、面接までいかず、書類で落とされてしまうことがあり、苦戦しました。
『同じ経験や技術を持つ人が二人いたら、書類上では若い方の方が有利になる場合が多い』とコンサルタントの方から聞いて焦りましたね。
コンサルタントの方は私の経歴を理解してくれる転職先を一生懸命に探してくれました。
今回の転職活動は、二人三脚で乗り切ったと言っていいほどです。
履歴書や志望動機は、応募する病院の傾向にマッチするよう、その都度添削をしていただきました。
面接にはコンサルタントの方も同席してくれましたし、いつもの私らしくいきましょう、と背中を押してもらえたので緊張することはありませんでした。
内定をいただいたのは千葉県の総合病院です。
面接でお会いした副師長の印象がとても感じが良くて温かでした。
『すぐにでもきてほしい』と言ってもらえて嬉しかったです。こんな方と一緒に働きたいと思ったことを覚えています。
現在の仕事と職場
大好きな急性期病棟で、患者さんから多くを学ぶ日々
Sさんに現在の職場について伺いました。
「職場は婦人科と内科の混合病棟で女性専用のフロアです。治療方針の決定が早く、入院、検査、手術と展開が迅速です。急性期が得意な私には合っていました。
この病棟の特徴は患者さん同士の交流がとても盛んなこと。
がんの方が多く、化学療法、手術など、同じクールで治療を経験します。そのためだと思いますが、辛い治療の段階でお互いに励まし合って絆が深まっていきます。ドクターへの信頼感も厚く、病棟の雰囲気はとても良いですね。
術後の化学療法で短期の再入院をする方も多く、急性期病棟でありながら年単位のおつきあいになることも珍しくありません。
中には再発など、深刻な病状で再入院する方もいます。しかし、患者のみなさんは厳しい状況の中でも励まし合って、悲観的になることなくがんに立ち向かっていきます。
その姿を見ていて、患者さんから教わることが多くありました。
一方で、女性だけの職場ですからスタッフ間の人間関係は難しいこともあります。
例えば、インシデントの対応には再発防止の対策が重要です。しかし時には関係者を責めてしまう場面も見受けられ、これからの課題ですね。
応援ナースの時には無縁だった、委員会やスタッフの育成も担当しています。アソシエイトとしてプリセプターの指導をしていますが、もともと、放っておけない性格なのでしっかり育成していますよ。
ただし、だらだらとやることはありません。勤務時間内には必ず終わるようにしているので、私が担当するプリセプターのみんなはホッとしているかもしれません。
常勤で働いていても、残業はできるだけしたくないですから。
応援ナースの時にはなかなかできなかったことですが、患者さんの気持ちにしっかり寄り添うことが必要な場面もあります。
突然、患者さんに廊下で呼び止められて、『みんなの前では辛い顔を見せられないから話を聞いて』、『家族の前では泣けないから』と、本音を打ち明けてくれるんです。
普段は明るく振る舞っていても、深刻な病状を考えれば、辛く不安な気持ちになることは当然です。
重い現実を抱えながらも、前向きに頑張る患者さんをしっかりサポートしていきたいです。」
これから転職する方へアドバイス
すぐに常勤を決めなくていい。応援ナースという選択肢もある
「精神的に追い詰められてまで、今いる場所で働く必要はないと思います。
仕事での人間関係は人生のごく一部でしかありません。自分に合う人、自分に合う働き方を見つけるきっかけにしたらいいと思います。
すぐに常勤の転職先を見つけなくても、派遣や応援ナースという道もあります。
新しい友人や、時間のゆとり、やりたいことはやればいい、という人生の気づきなど。
私が応援ナースとして働いて得たものはとても大きかったと思います。
仕事で得られるものはありますが、仕事だけで得られないものもあると気付かされました。
私は40歳を区切りにして、安定した生活に舵を切り、常勤で働いています。けれど、若い時に応援ナースとして働く道を選んだことについては全く後悔はありません。
40歳を目前にして常勤での転職を考えた時、私はかなり焦っていました。
ナースコンシェルジュのアシスタントの方に相談すると、私の状況を理解して
熱心に探してくれました。
実際にナースコンシェルジュを通して転職して、幸せな生活をしている方も知っていましたから、看護師を大事に思ってくれていることが伝わってきました。
ナースコンシェルジュに出会ってよかったです。
転職の時にはいろんなコンサルタントさんと会ってみることをお勧めします。自分と息が合う方と出会って、転職活動を進めることが成功の秘訣だと思います。」
20代〜30代では、応援ナースや派遣、夜勤専従などライフスタイルにあったいろんな働き方を選択する方がいらっしゃいます。
それも少しおちついて、やりたいことをやった後、人によっては先々を考え常勤として腰を据える場所を考える時期がくるようです。
今回のSさんも、その前後の時期にわたりサポートさせていただきました。
Sさんは、応援ナース時代にいろんな職場を経験されました。その中で、ご自身のやりたいことや、これから進んでいきたい方向がおぼろげながら見えていたようです。
それを整理して、どんな条件で、次の職場を探していけばいいかをすり合わせ、今回の職場のご案内につながりました。
将来についてなんとなく思っていても、一人で考えていると、整理がつかないことが多いものです。
私たちのアドバイスで考えていることが整理されて、一歩を踏み出す決断ができる看護師さんが多くいらっしゃいます。どうぞお気軽に私たちにご相談ください。