#06
将来のキャリアプランを描けない中での転職は給与面を優先。救急外来でやりがいを見出し、目標も持てるように
PROFILE
Fさん 20代 臨床経験3年8カ月
転職を考えたきっかけは?
職場の人間関係で看護師を辞めたいと思うことも
地方の学校を出た後は東京で働きたいと考え、学校経由でなくエージェントに職場を紹介してもらったFさん。
「働いて2年ほど経ち仕事にも慣れてくると、日常業務に少し飽きを感じてきました。
そこに歳がかなり離れた女性の先輩たちと働くことの気苦労を感じたり、ささいなミスを注意されても落ち込んだりと。今思えば、仕事の失敗に対する責任感が足りなかったことが問題だったと思いますが…。
看護師を辞めたい思うことも多くなりました。
でも辞めても何をしていいかわからない…。環境を変えたら違うのかと思い、同じ病院内で異動する選択肢もありましたが、思い切って病院を変わってみようと。」
転職活動はどのようにしましたか?
友人から紹介されたコンサルタントは愚痴を聞きながらキャリアプランを考えてくれた
2017年に看護師の友人から『ナースコンシェルジュ』の担当者を紹介され、相談してみることにしました。
「第一印象はその手のベテランが来た!でした。貫禄がありました。でも気さくに何でも話せる人で相談しやすかったです。建前じゃなく、本音が言えました。
都心のタワーマンションに住むにはどうしたらいいか?お金持ちになりたいとか、つらい、やめたい、急性期は行きたくないとか。今思えばむちゃくちゃですね…(笑。
それでも担当コンサルタントは、僕の話を何度も聞いてくれました。」
職場の条件を出す際に、実は将来のキャリアについては何も考えていなかったFさん。
「それなら仕事のやりがいより、まずはお給料にシフトして転職先を探してみましょう。
そう言って僕の年代で一番給与が高いところを中心に探してくれました。
まずはお金がないと何もできないから稼げ!と。
何年かここで頑張ってみて、その時点で身についているスキルで次を考えようと、長い目で見たプランを組み立ててくれました。」
勤務先の条件は?
「給与面の他には、男性看護師が多い病院や病棟で、同世代の看護師さんがいるところを希望しました。あと寮があるところを。
面談の時には、給与面などの条件だけでなく、僕の性格に合った候補を3、4つ持ってきてくれました。どれも自分にあったところで、よく見てくれているなあと感じました。」
そうして面談に臨むことになったFさん。
「面接の前には一緒に練習もし、付け加えることをアドバイスしてくれました。面接当日も少し早めに集合して、リハーサルできたのも良かったです。やっぱり緊張しますよね。付き添ってもらい担当の顔を見るだけでも、ほっとしました。」
今の職場に決定した理由は何ですか?
希望条件をクリアした男性と若手が多い総合病院に
埼玉県の総合病院への転職を決めたFさん。
「そこに受かったからです(笑)。結局、あんなに嫌だった急性期病院なんですけどね」
とは言うものの、希望条件はほぼクリア。唯一叶わなかったのは、東京勤務ということ。
「東京で働きたくて田舎から出てきたので、正直、最初は衝撃でした!
でも、それ以外は、職場の雰囲気もよく、以前の職場での悩みは一挙に解消されました」。
現在の職場と仕事は?
チームで協動する風土がある救急外来でやりがいを見出した
「最初は内科病棟の配属です。
前の病院と医療機器や薬の種類の違い、その病院独自のクリティカルパスには、慣れるまで戸惑いもありましたが、人間関係は和やかで楽しい職場でした。
その後、救急外来に欠員がでたので、希望して異動しました。」
救急外来は、20代半ばから40代までの30名ほどの体制で、男性が多い職場だとか。
「週休2日で、二交代のシフト制です。
日勤は8時半から17時で夜勤は16時半から翌日の9時まで。
夜勤は少し多めで月に6、7回あります。」
新しい部署も男性が多く、チームで協力し合う風土があります。
「女性スタッフもいい意味でサバサバしていて、仕事しやすいです。
男性スタッフの中では僕は若くて30代と40代で、パパナースも半分ぐらいいます。
僕も1歳になる娘がいるので、色々教えてもらいながら飲むなんてこともありますよ。」
救急外来での仕事のやりがいは?
「救急は患者さんが運び込まれた時はドタバタです。
先生たちも何人かきて各々の口から色々指示がきます。それを先読みして準備したものが正解だった時には達成感がありますね。経験値が活かされたと。
救急は意外に性にあっていました。
認定看護師までは考えていませんが、もう少し勉強して自分の判断で動けるぐらいまでにはなりたいです。」
将来のキャリアは見えてきたのでしょうか?
「救急で広範囲を見渡し判断していく醍醐味を知ったので、この先は、師長とか、町医者で事務を兼務する看護師というのもありかなと思っています。
でもその前に、子どもが生まれて少し生活が安定するまでがんばらないとですね。
転職したことで妻と結婚でき、子どもも生まれたので、結果オーライです(笑。」
転職を検討した当初は、キャリアプランは考えていなかったというFさん。
今は先の目標も見えてきたようです。
これから転職を検討する方へのアドバイスは?
転職エージェントにはカッコつけずに本音をぶつけることで希望に近づけます
「本当に何かを極めたいなら、そこに向かって突き進んだらいいと思います。
でも僕みたいに、ただ人間関係が嫌だ、飽きたからやめようと思っている人もたくさんいると思います。
職場が合わないと思ったり、嫌だと思っても、そこで頑張ることも大事ですが、自分が潰されるほどになるなら、環境を変えたみたほうがいい。
転職を相談するコンサルタントには下手にカッコつけないで、なんでも話したほうがいいです。
人間関係に悩み転職したいとか、休みやお金がほしいなどと。
そうすることで、自分が本当に望んでいるところに巡り合えると思います。
そして男性である僕から男性看護師さんに向けてのメッセージですが、
まだまだ女性が多い職場です。男性が緩衝材になって、新人や他の男性スタッフ、他の職種の方とのパイプ役になってほしいです」。
Fさんのように学校を卒業をして2,3年という若い方の転職では、ご自身が何を目指したいのかが描けていない方もたくさんいらっしゃいます。
その場合は、まずは今の不満や、漠然とした思いなど、何でもいいので私たちコンサルタントに話してみてください。言葉にしてみることで、ご自身が重視していることが見えたりします。また、ご希望に応じて将来のキャリアプランのご提案することも可能です。