「なんで私の給料はこんなに安いの…」
「看護師の年収高いっていうけど、そんな病院どこにあるの」
と給料に不満やお悩みを持つ看護師さん、いらっしゃると思います。
そこで今日は、年収が高い病院の特徴とその理由について調べてみたので紹介します!
年収が高い病院はどこ?
そもそも年収が高い病院はどんなところなんでしょうか?
日本看護協会の「2020年病院看護実態調査」を参考に、設置主体別と病床数別の看護師の給料平均値をみてみました。
設置主体別看護師の給料比較ランキング
設置主体とは、わかりやすく言えば病院の運営者ですね。
勤続10年目の看護師(非管理職)の月給は上記のグラフのようになりました。
私立学校法人や日本赤十字社、社会保険関係団体、会社が運営母体の病院は給与平均が高い傾向にあります。
一方、平均値で最も低かったのは医療法人でした。
ただし、日本における半数以上が医療法人運営の病院です。
そのため給料もピンからキリまで…医療法人だから全部が安い給料というわけではない(あくまで平均値)ということに注意してください。
逆に給与平均が高かった病院数は割合でみると日本の病院の約1%しかなく、給料が高いから、と入職を希望しても狭き門であることが分かります。
【参考ページ】
令和元年 医療施設動態調査(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/m19/is1905.html
2020年 病院看護実態調査(公益社団法人日本看護協会)https://www.nurse.or.jp/home/publication/research/index.html
病床数別看護師の給料比較ランキング
では次に、病院の規模を示す病床数に勤続10年目の看護師(非管理職)の月給を見ていきましょう。
これはかなり傾向がハッキリしていて、病床数が多いほうが看護師の給料が高いという結果になりました。
ちなみに、新卒の時の給料も同様の傾向です。
このことから下記のことが言えます。
- 病床数が多い病院の方が給料が高い
- 病床数にかかわらず昇給率は同じくらい(平均で年3%)
年収で比較すると、勤続10年目の99床以下の病院では483万円、500床以上の病院では502万円と、差は20万円弱となります。
では大病院で働くことが良いのでしょうか?
実は、働き方でも病床数によって傾向があることがわかりました。
病床数別でみる看護師の働き方の違い
看護師の働き方の違いとして、今回は
- 1週間当たりの所定労働時間
- 1か月あたりの超過勤務時間
- 年間休日
- 有給休暇取得率
- 看護師配置人数
- 夜勤回数
- 夜勤手当
について、病床数別での傾向を見ていきます。
データはすべて日本看護協会の「2020年病院看護実態調査」を参考にさせていただいております。
1週間当たりの所定労働時間、1か月あたりの超過勤務時間
まず1週間当たりの所定労働時間ですが、これは病床数が多いほうが短い傾向にありました。
ただし、その差は小さく1週間に1時間程度。
多くの病院の看護師さんが38.5~39.5時間で働いているという実態が分かりました。
一方、1か月あたりの超過勤務時間を見てみると、病床数が多いほど超過勤務時間が多いという傾向でした。
やはり病床数が多い病院では患者数も多く、また看護以外の勉強会や委員会業務が発生するため、残業が多くなっていると思われます。
年間休日、有給休暇取得率
年間休日数は、病床数が多い病院の方が多いという傾向が顕著でした。
病床数が多い病院には国立や公立病院も多く、公務員として働く勤務形態から、休みに関してはしっかり取得できる環境となっています。
一方、有給休暇取得率は、逆に病床数が多い病院の方が低い傾向にあります。
病床数が多くない一般病院などは、年間休日があまり多くない代わりに有給休暇を取得できるよう院内での体制ができているのかもしれませんね。
看護補助者配置人数
看護補助者配置人数は、正規雇用・非正規雇用どちらも、病床数が多いほうが多いという結果になりました。
大きい病院はそれだけ患者数も多いもの。
看護補助者の人数を増やして病棟を回さなければ手が足りないくらい忙しいとも言えます。
夜勤回数・夜勤手当
病床数が多いほうが夜勤回数が多く、夜勤手当は少ないという傾向でした。
これはちょっと意外な結果でしたが、病床数が多い病院では夜勤手当はそれほど高くないものの、基本給が高いことや、その他の手当がついて全体的に高給になっていると思われます。
病床数別看護師の働き方のまとめ
これまで見てきたデータから、看護師の働き方と給料の傾向をまとめてみました。
◆病床数が少ない病院の傾向
- 残業は少な目
- 有給休暇取得率は高め
- 夜勤手当は高め
⇒ オン/オフのメリハリをつけて働ける職場が多い。
⇒ ママさんナースなどプライベートを重視したい人に向いている。
◆病床数が多い病院の傾向
- 給料は高め
- 年間休日は多め
- 看護補助者の人数は多め
⇒ 日々の勤務は忙しいが、固定の休みはしっかり確保できる。
⇒ 看護業務以外の研修会なども多く、スキルアップしてたくさん稼ぎたい人に向いている。
病院への転職方法
これまで病床数別に、看護師の働き方や給料を見てきました。
病院の規模によって傾向がしっかり見えたのはちょっと驚きでした。
ただし、これらはすべて平均の値です。
病床数が少ない病院でも給料の高い病院はもちろんあります。
すべての病院に当てはまるわけではないので、病院探しの目安にしていただければと思います。
では、どうやって行きたい病院を探せばいいのでしょうか。
大学病院や公立の病院などは、直接応募やハローワークに求人が多く出ています。
一方、一般病院や地域密着型の病院は転職サイトで探す方が多くの求人を見つけられるでしょう。
転職サイト経由の応募では、あらかじめ自身の経歴での給料提示や、各種勤務条件を確認してもらうことができるので、安心して応募できるというメリットがあります。
ひとりでの転職活動に疲れてしまったら、一度転職サイトに相談してみるのもいいかもしれません。
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